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西村直人のACC最前線

第37回 自律自動運転技術の現状とは?
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ここ2~3年、自律自動運転にまつわる話題が各方面で聞かれますが、実際のところ自律自動運転の現状とはどのレベルにあるのでしょうか? ここでは、車両に搭載された技術(ハード面)だけでなく、ユーザー&ドライバーに対する使いやすさ(ソフト面)の両局面を見据えて総合的に判断する必要があります。

ハード面とは、自律自動運転技術そのものであり、センサーの数や機能、そしてそのセンサーがどんな得意分野、不得意分野を持っているかによって基本的な評価が分かれます。たとえば「ACC」で使用されているミリ波レーダーセンサーは自律自動運転においても主力センサーのひとつですが、残念ながら単体での利用では自律自動運転に必要な情報のすべてを賄うことができません。そこで【第30回】でも紹介しているような複数のセンサー情報を融合させた「フュージョン方式」を併用することで、自車周囲の交通状況をより多く採り入れることが可能になります。

現在、実証実験の認可を国から受けた車両が日本の公道で自律自動運転の走行テストを行っています。ある自動車メーカーでは電気自動車(EV)に、ミリ波レーダーを6個、レーザースキャナーと呼ばれる高解像度のセンサーを4個、そして自車周囲をぐるりと取り囲むように光学式カメラを12個と合計22個のセンサーを搭載した実験車両を走らせています。この車両は22個のセンサー情報を融合させた最新のフュージョン方式を採用し自車周囲360度の外界認識が可能で、これにより【第17回】で紹介した自動化レベル3(高度運転支援システム)を達成しています。

この車両に同乗試乗してみましたが、見通しの良い道路でのハンドル操作、そしてアクセル&ブレーキ操作は難関であるとされる大型自動車第二種免許(バスの運転などに必要な運転免許)の試験を軽々パスできるほど滑らかでした。一方で、現在の自律自動運転技術では、混雑した車線への合流は難しく、歩行者や自転車などの認識も完全ではありません。さらに人間の眼にあたる主要センサーを光学式カメラとしているため、たとえば車線の白線が擦れてしまった場所や、そもそも車線がないところではハンドル操作が不安定になります。

ソフト面はハード面ほど先進的ではありません。同乗するドライバーはセンサーが正確に認識し、正しく運転操作を行っているかを常に見守る必要があるからです。これはACC走行時に前走車に対する適切な追従走行を行っているかドライバーが監視役となることと同じ状況です。

このように、すでに自律自動運転技術は人の介入なしに運転操作ができるまでに向上しています。ただし、複数のフュージョン方式をもってしても認識性能に不足があったり、道路状況の把握が難しかったりするという現実があります。

自律自動運転技術の現状とは?

自律自動運転の走行テストを行う「ニッサンインテリジェントドライビングプロトタイプカー」。車両に搭載しているセンサーは人間よりもはるかに高い潜在的能力がありますが、あいまいな状況での判断力は現状、3歳児程度にとどまります。

公開日 2016年03月14日

西村 直人氏(交通コメンテーター)

西村 直人【交通コメンテーター】

特別編「CACCを試してみた」

1972年東京都生まれ。クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。得意分野はパーソナルモビリティだが、WRカーやF1、2輪界のF1であるMotoGPマシンの試乗もこなす。近年では大型のトラック&バス、トレーラーの公道試乗も行うほか、HVのバス&電車など、物流や環境に関する取材も多数担当。2007年度東京都交通局バスモニター。「JAF Mate」誌では、本誌初の二輪連載企画を4年間担当。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。

  • 日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事(ITS分科会リーダー)
  • (財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員
  • (協)日本イラストレーション(JILLA)協会 監事
  • 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2010年度から)

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