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西村直人のACC最前線

第25回 危険が迫るとクルマも準備するって本当ですか?
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「ACC」や「衝突被害軽減ブレーキ」で使われているセンサーは、前走車を追従したり、障害物との接触や衝突を可能な限り避けたりするため、常に対象物との距離や相対速度を計測しています。このうち衝突被害軽減ブレーキは“衝突の危険性が高まった場合”に限り、警報ブザーやディスプレイ表示で報知してドライバーに回避行動を促します。

こうしたセンサーは、エンジンをかけた後にシステムの一部として自動的に起動するもので、ドライバーがスイッチを入れる必要はありません。ちなみに、センサーが車両に搭載され始めた10年ほど前は、エンジンをかけてからシステムが起動するまでにキャリブレーション時間といってシステムを初期化するために1分~1分30秒程度の時間が必要でした。これは、パソコンの電源を入れてからOS(Operating System)が起動するまでに時間を要することと同じ理屈です。

現在は、技術革新とともにキャリブレーション時間が大幅に短縮され、エンジンをかけた直後にシステムが起動するようになりました。したがって、エンジンをかけて出発した瞬間から、各種センサーは他車の動きに始まり、前走車や障害物との距離や相対速度などを計測することが可能です。

ところで、前述したように衝突被害軽減ブレーキでは、危険性が高まった場合に限りドライバーに警報ブザーやディスプレイ表示で報知するわけですが、一方の車両制御側はドライバーに報知する前から段階的にスタンバイ状態に入り、たとえば衝突被害軽減ブレーキの最終段階で介入する自律自動ブレーキに必要な準備などを裏方で行っているのです。以下、衝突被害軽減ブレーキの動作状況を例に説明します。

走行中、センサーは前走車や障害物との距離や相対速度を計測し続け、一定の車間時間(第4回)以下になるまで対象物に近づくとドライバーに対して報知しますが、実はこの時、前走車が急減速するなど予期せぬ行動をとることも考慮し、ブレーキの制動力がすぐに立ち上がるようにブレーキシステムを調整し、必要な時に一瞬でも早く減速できるような車両制御を行っています。

さらに車種によっては「車線逸脱警報装置」で使用しているセンサーが、車線内からのはみ出しだけでなく対向車線車両との正面衝突の危険性も同時に監視していて、正面衝突の危険性を報知したにもかかわらず回避行動が行われない場合は、すぐさま衝突被害軽減ブレーキを作動させる準備に入ります。

とはいえ、こうしたクルマの準備は衝突被害軽減ブレーキなど各種ADAS(Advanced Driver Assistance Systems)の精度を高めるためにあり、危険回避に対する物理的な限界点(例:衝突回避可能な速度)を向上させるものではありません。従って、ドライバーにはクルマの報知にすぐさま反応し回避行動をとることが求められます。

危険が迫るとクルマも準備するって本当ですか?

車載センサーはエンジンがかかっている間、常に監視を行い、危険な状態へと近づいていく傾向を見逃さないようプログラミングされています。また、報知精度を高めるために察知した異変が自車に対して危険であるかどうかも同時に判断しています。

公開日 2015年09月14日

西村 直人氏(交通コメンテーター)

西村 直人【交通コメンテーター】

特別編「CACCを試してみた」

1972年東京都生まれ。クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。得意分野はパーソナルモビリティだが、WRカーやF1、2輪界のF1であるMotoGPマシンの試乗もこなす。近年では大型のトラック&バス、トレーラーの公道試乗も行うほか、HVのバス&電車など、物流や環境に関する取材も多数担当。2007年度東京都交通局バスモニター。「JAF Mate」誌では、本誌初の二輪連載企画を4年間担当。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。

  • 日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事(ITS分科会リーダー)
  • (財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員
  • (協)日本イラストレーション(JILLA)協会 監事
  • 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2010年度から)

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