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西村直人のACC最前線

第17回 「自律自動運転」とはなにが違うの?
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クルマが誕生してから約130年が経過しますが、永らくの間、「走る・曲がる・止まる」というクルマの運転基本操作はドライバーのみが操作するものとして進化を遂げてきました。その運転基本操作を大きく分類すると、「走る/アクセル操作」、「曲がる/ハンドル操作」、「止まる/ブレーキ操作」とそれぞれ定義づけられます。

今から50年以上に前に誕生した「クルーズコントロール」(第1回参照)は、「走る/アクセル操作」の領域を部分的に切り取り、機械に任せることによってアクセルを一定開度で踏み続けるという、単調な操作からくるドライバーの身体的な疲労を軽減する目的で設計されました。そのクルーズコントロールに前走車を認識するセンサーを組み合わせ、「止まる/ブレーキ操作」機能を追加した技術が「ACC」であり、優れた利便性から世界的な普及をみせています。

このように運転基本操作の「走る」と「止まる」に関しては、人の操作に対して機械が部分的にサポートを行う、いわば人と機械の協調運転の世界によって安全な交通社会の実現に向けた取り組みが行われています。

一方で、ACCに「曲がる/ハンドル操作」機能が加わった自律自動運転の世界が現実のものとして語られはじめました。これは長足の進歩を遂げるセンサーや、そこからの情報を正確に判断し、運転操作に生かす技術が向上した結果によるものです。しかし、“ボタンひとつを押すだけで目的地へ”と運んでくれる自律自動運転の世界がすぐに実現されるわけではありません。そこに至るまでには数々のステップが必要です。

現在、世界中のあらゆる国と地域で自律自動運転の実現に向けた検討が行われています。北米ではSAE (アメリカ自動車技術会)/NHTSA(アメリカ運輸省道路交通安全局)、欧州全体では欧州SMART64プロジェクト、ドイツではBASt(ドイツ連邦道路交通研究所)、世界規模ではOICA(国際自動車工業連合会)といった組織のなかで、自律自動運転の定義となる枠組みを4~8段階に分類するという議論が進行中です。

日本では、内閣府によるSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)のひとつとして「自動走行システム」が掲げられています。ここでは、警察庁/総務省/ 経産省/国交省が連携をとりながら、2020年の東京オリンピックをひとつの節目として、ITSを活用した自動走行システムの確立に取り組んでいます。

ACCはSIPで行なわれている議論のうち、自動化レベル1に定義付けられる安全運転支援システムです。レベル1とは、1つのシステムがステアリング、またはアクセルやブレーキの制御を行い、ドライバーはその監視役となりながら残る運転操作のすべてを制御するというものです。前述した協調運転によって安全な交通社会の実現に向けた利益が得られる一方、センサーには機能の限界があることから、人が機械を監視するという新たなタスクを受け入れることが、自律自動運転の正しい普及には不可欠です。

SIPの自動走行システムによる「自動走行システム期待実現時期」(内閣府において検討中/2015年6月現在)
ACCの自動化レベル* 自動化の内容
運転支援なし システムによる支援が行われない状態
自動化レベル1(安全運転支援システム) ※本文参照
自動化レベル2(高度運転支援システム) 加速・操舵・制動などのうち複数を同時に自動車が行う状態(2017年以降)
自動化レベル3(高度運転支援システム) 加速・操舵・制動などのすべてを自動車が実施し、緊急時のみドライバーが対応する状態(2020年代前半)
自動化レベル4(完全自動走行システム) 加速・操舵・制動などのすべてをドライバー以外が実施し、ドライバーがまったく関与しない状態(2020年代後半)

*下段へ行くほど自動運転システムが高度化する

「自律自動運転」とはなにが違うの?

2015年1月に発表されたメルセデス・ベンツの自律型自動運転リサーチカー「F 015 Luxury in Motion」。SAEによる自動運転レベル4(システムがすべての運転操作の制御)を実現する。たとえば、横断歩行者を認識するとフロントグリル内からグリーンレーザー光線による横断歩道を路面に照射して「お先にどうぞ!」と音声を発する。

公開日 2015年06月10日

西村 直人氏(交通コメンテーター)

西村 直人【交通コメンテーター】

特別編「CACCを試してみた」

1972年東京都生まれ。クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。得意分野はパーソナルモビリティだが、WRカーやF1、2輪界のF1であるMotoGPマシンの試乗もこなす。近年では大型のトラック&バス、トレーラーの公道試乗も行うほか、HVのバス&電車など、物流や環境に関する取材も多数担当。2007年度東京都交通局バスモニター。「JAF Mate」誌では、本誌初の二輪連載企画を4年間担当。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。

  • 日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事(ITS分科会リーダー)
  • (財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員
  • (協)日本イラストレーション(JILLA)協会 監事
  • 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2010年度から)

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