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西村直人のACC最前線

第16回 「衝突被害軽減ブレーキ」とは連動しているの?
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「ACC」で追従走行中の場合、前走車が減速するとそれに併せて自車も減速を行います。しかし、追従走行時にシステムが作動させるブレーキ力(=減速度)には国土交通省による規定が設けられていて、前走車の急激な減速の具合によっては対応しきれず衝突の危険性が高まることがあります。

ACCは車載センサーにより認識している単独の前走車に対して、車間時間に則った車間距離を確保するようアクセル操作とブレーキ操作を自動で行います。ACCの目的はドライバーの身体的な疲労を軽減することです。それに対して「衝突被害軽減ブレーキ」は、車載センサーの認識範囲内における車両や物体などとの衝突が避けられない場合に作動する先進安全装備のひとつです。また、ACCはドライバーを補助する技術であることから任意で作動させることができますが、衝突被害軽減ブレーキはドライバーの“うっかりミス”による被害を軽減するという別の目的でシステムが設計されています。

前回のコラムでご紹介したように、ACCと衝突被害軽減ブレーキで使用するセンサーの一部、またはすべてを共有する車種が増加していることは事実です。しかし、機能の成り立ちに違いがあるため別の先進安全装備であることをよく理解して付き合うことが大切です。

もっとも、車載センサーや、そのセンサーからの情報を処理するCPU(中央演算装置)の高度化により、ACCと衝突被害軽減ブレーキを連動させた車種(ここでは便宜上、「連動型」と表記)も登場しています。たとえばACCで追従走行中に前走車が何らかの理由で急激な減速を行った場合、従来はACCシステムに許された減速度の範囲内でブレーキがかかるものの、前走車の減速度がACCで許された減速度を上回る場合はドライバーによるブレーキ操作が必要でした。

連動型の場合、ACCシステムだけでは対応できない高い減速度を生み出すことが可能です。具体的には、衝突被害軽減ブレーキの技術指針として定められている「6.0m/s2以上の減速度」(一般的な車両の急ブレーキ相当)により、前走車との衝突が避けられる可能性が高くなります。

しかしながら、衝突被害軽減ブレーキには、作動するために必要な条件が複数存在し、その条件がすべて満たされて初めて設計通りの機能を発揮するので、それに頼った運転はできません。その条件の一例としては作動可能速度域が挙げられます。こちらも車種により「時速80km」を上限とするものや、「最高速度域」までカバーするものまでさまざま存在しています。

さらに、ドライバーが衝突を回避しようとハンドル操作を行ったり、ブレーキ操作を行ったりした場合には衝突被害軽減ブレーキのシステムはドライバーの操作を優先するため、作動を停止することも考えられます。このように連動型とはいえ基本はACCであり、万が一の際に衝突被害軽減ブレーキが一定の条件下で作動する場合もあると考えて、ACCによる追従走行中は、いつでもブレーキ操作ができるように心の準備をしておきましょう。

「衝突被害軽減ブレーキ」とは連動しているの?

次世代型のACCとして開発が進められているCACC(Cooperative Adaptive Cruise Control/コーペラティブ・アダプティブ・クルーズ・コントロール)では、前走車の車両情報を通信技術によっていち早く追従走行を行っている後続車に伝えるため、一般的なACCと比べて前走車の急速な減速への対応力が高まることも期待されています

公開日 2015年05月29日

西村 直人氏(交通コメンテーター)

西村 直人【交通コメンテーター】

特別編「CACCを試してみた」

1972年東京都生まれ。クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。得意分野はパーソナルモビリティだが、WRカーやF1、2輪界のF1であるMotoGPマシンの試乗もこなす。近年では大型のトラック&バス、トレーラーの公道試乗も行うほか、HVのバス&電車など、物流や環境に関する取材も多数担当。2007年度東京都交通局バスモニター。「JAF Mate」誌では、本誌初の二輪連載企画を4年間担当。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。

  • 日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事(ITS分科会リーダー)
  • (財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員
  • (協)日本イラストレーション(JILLA)協会 監事
  • 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2010年度から)

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