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西村直人の「これからの自動運転、みんなの技術」

目前に迫る「自動運転」の時代。わが国の政府も2020年までの実用化を掲げています。
ハンドル操作が不要になる? 前方車両の追い越しまで車が自動でやってくれる?
いやいや、実は「自動運転」ってそれだけじゃありません。
自動運転の開発によって培われた技術は、さまざまな分野への転用が期待されています。
自動運転の技術と、その自動運転が変革していく社会を、最新情報を織り交ぜながら、
このコラムでは解説していきます。

第29回 モーターショーにみる自律自動運転の
開発最前線
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第29回 モーターショーにみる自律自動運転の開発最前線

2017年9月にドイツ・フランクフルトで開催された「フランクフルト国際モーターショー」に続いて、東京では「第45回東京モーターショー」が開催されています。乗用車や商用車、そして二輪車に加えて、車体や部品メーカー、さらには機械器具関連製品、自動車関連サービスなどが一同に集められた総合ショーであり、世界から注目されています。

これまでフランクフルトと東京に加え、北米/ジュネーブ/パリの5都市で開催されるモーターショーが世界の5大モーターショーと言われてきましたが、昨今では、これに上海/北京/広州など中国3都市で開催されるモーターショーが規模を拡大し5大モーターショーと肩を並べるまでに成長してきました。

ダイムラー社の会長ディーター・ツェッチェ博士

ダイムラー社の会長ディーター・ツェッチェ博士

2015年に取材したフランクフルトショーでは、たくさんの自動車メーカーから自律自動運転技術を搭載したプロトタイプ(実験車両)が発表されて話題となりましたが、2017年のフランクフルトショーではフランスとイギリスが2040年には内燃機関だけを搭載した新型車の販売を行わない(=内燃機関+モーターのハイブリッドカーの販売は引き続き行う)と検討し始めたことを受け、コンセプトカーを含めた電気自動車(EV)で会場は埋め尽くされていました。しかし、主要なドイツの自動車メーカーのひとつであるダイムラー社の会長ディーター・ツェッチェ博士は筆者とのインタビューのなかで、「EVは将来有望なパワートレーンだが、内燃機関や燃料電池も将来に渡って同じく重要である」との見解を示し、また、多様なエネルギーを国や地域の状況に合わせて使い分けることがこれからの自動車社会には求められていることも力説しています。

フランクフルトショーで発表された「smart vision EQ fortwo」

フランクフルトショーで発表された「smart vision EQ fortwo」

フランクフルトショーで発表されたEVには進化した自律自動運転技術が搭載されていました。運転の自動化レベル(ACC最前線 第17回)でレベル4以上を誇る高度な自律自動運転技術が中心でしたが、単なる自動走行の進化を紹介するだけでなく、他車や歩行者とのコミュニケーションを図る手法にまで及んだプレゼンテーションが特徴でした。また、省スペース化を得意とするEVのパワートレーン(バッテリー+モーター+補機類)を活かした、小さなボディサイズのパーソナルモビリティ「smart vision EQ fortwo」では、新たな使われ方として公共交通機関のひとつであり乗り物を相乗り(共有)することを示す「ライドシェア」の将来像も提示されました。

東京モーターショーでも自律自動運転技術を搭載したEVのプロトタイプが数多く出展されています。フランクフルトショーとの大きな違いは、自律自動運転技術がドライバーの状態を認識した“人に寄り添う技術”として紹介されている点です。その一例としてトヨタ自動車からは、「ガーディアン/高度安全運転支援」と「ショーファー/自動運転」の2つの自律自動運転モードの共存が示されました。ガーディアン・モードでは人が運転操作を行いながら、危険な状態へと近づいてしまった際には自動的にアクセルやブレーキ、ステアリングが操作され危険を回避。一方のショーファー・モードでは人が運転操作をせずとも目的地へと進む自動化レベル4~5の実現を想定しています。これまで各国の各社から提示されてきた自律自動運転は「人」か「機械」かの二者択一の世界観でしたが、これからはトヨタ自動車が示す「人と機械の協調運転」を礎にした自律自動運転の姿が主流になっていくでしょう。この東京モーターショーは11月5日(日曜日)まで東京ビッグサイト(江東区・有明)にて開催されています。

モーターショーにみる自律自動運転の開発最前線

フランクフルトモーターショーで発表された「smart vision EQ fortwo」(本文参照)はカーシェアリング用として開発が進められるコンセプトモデルで自動化レベル5(完全自動運転技術)を搭載する。ライドシェアの際はシート間にアームレストが立ち上がりパーソナルスペースを確保する。また、V2V(車々間通信)だけでなく、ボディの大部分に液晶画面を採り入れ自車周囲の歩行者たちともコミュニケーションを図る。

公開日 2017年10月30日

西村 直人氏(交通コメンテーター)

西村 直人【交通コメンテーター】

特別編「CACCを試してみた」

1972年東京都生まれ。クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。得意分野はパーソナルモビリティだが、WRカーやF1、2輪界のF1であるMotoGPマシンの試乗もこなす。近年では大型のトラック&バス、トレーラーの公道試乗も行うほか、HVのバス&電車など、物流や環境に関する取材も多数担当。2007年度東京都交通局バスモニター。「JAF Mate」誌では、本誌初の二輪連載企画を4年間担当。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。

  • 日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事(ITS分科会リーダー)
  • (財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員
  • (協)日本イラストレーション(JILLA)協会 監事
  • 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2010年度から)
西村直人のACC最前線

過去の連載はこちら

日々進歩していくACC。ACCの歴史から技術の未来まで、じっくり解説します。 連載期間:2014年9月~2016年3月

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