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HOME >  第26回 読者のACCの疑問に回答<Vol.03> -西村直人の「これからの自動運転、みんなの技術」

西村直人の「これからの自動運転、みんなの技術」

目前に迫る「自動運転」の時代。わが国の政府も2020年までの実用化を掲げています。
ハンドル操作が不要になる? 前方車両の追い越しまで車が自動でやってくれる?
いやいや、実は「自動運転」ってそれだけじゃありません。
自動運転の開発によって培われた技術は、さまざまな分野への転用が期待されています。
自動運転の技術と、その自動運転が変革していく社会を、最新情報を織り交ぜながら、
このコラムでは解説していきます。

本コラムページには、読者からACCに関する多数のコメントが寄せられています。その中のこれはというコメントをテーマにとりあげ、当ACCサイトの執筆/監修を行う西村直人が編集担当に解説する形で話が進みます。

読者のACCの疑問に回答「ACCでは、右足をどこに置いたらいいのでしょう?」(イメージ)
編集担当

西村さん、このwebサイトをスタートさせて4年。西村さんの連載も4年になりますが、開始当時、「ACC」というものがうまく伝わらなくて、苦労しましたよね~。

西村さん

確かに! でもこの4年でACC搭載車が本当に増えてきましたよね。それに伴い、センサーを共有する「衝突被害軽減ブレーキ」の普及率も向上しています。また現在、二輪車の中にはCC(クルーズコントロール)を装着している車両もありますが、その発展版である「二輪車向けACC」の開発も進められています。

編集担当

なんと! 二輪車までACCを装備する時代になってきたんですね。
車のACCについても、実用の中での質問が出てくるようになっていますよ。たとえばこんな投稿です。

ACCでは、右足をどこに置いたらいいのでしょう?

「ACCは使ってみると便利ですが、内心はホントに大丈夫かな? と思って、ずっとブレーキペダルに足を置いていて、しかもブレーキをかけないようにキープしているので足首がちょっと疲れます。本当はどこに右足を置いておいたらいいのでしょうか?」

(のりのりたまごさん 30代女性/東京都)
編集担当

西村さん、確かに、安全のためには、いつでも減速できるようにブレーキを構えておく、というのはいいことだと思うのですが、それでは疲れてしまってACCの「疲労軽減」という長所を損なってしまいます。
現実的に、右足はどこにおいておくべきなのでしょうか?

西村さん

のりのりたまごさんのおっしゃっている「内心はホントにだいじょうかな?」という観点は先進安全技術に対する過信を防ぐという意味でとても重要です。そもそもACCをはじめとした先進安全技術には、人の眼にあたるセンサーが大切な役割を担っています。そして、このセンサーが正しく認識できている場合に先進安全技術は最大限の効果を発揮するよう作られています。

このようにセンサーからの情報をもとにしてACCをはじめとした先進安全技術は機能するため、センサーが正しく認識しているかどうかをドライバー自身が確認をしながら、システムによる運転支援が受けられる環境が理想的です。ちなみに、ACCではセンサーが前走車をとらえているかどうかをディスプレイに表示することができます。前走車をセンサーが認識している場合は「クルマ型のマーク」が表示され、前走車がセンサーの認識エリアから外れるとマークは消灯します(車種により表示方法は異なります)。

さらに、瞬間燃費計が装備されているACC装着車であれば、システムが行うアクセル操作も瞬間燃費計によって確認できます。システムによってアクセルペダルが踏み込まれると瞬間燃費計はマイナス側へ動き、反対にアクセル操作がなくなると瞬間燃費計はプラス側へと動きます。また、「緑/黄/赤」のLEDをフロントウインドー下部に投影することでセンサーの認識状態をドライバーに示すほか、このLEDを前走車や障害物などへの接近警報や、車線逸脱などの警報としても活用する新たな表現方法を用いた車種も販売されています。このような情報伝達ツールによって、ドライバーは先進安全技術の状況を理解できるようになるのです。これを当コラムでは「人と機械の協調運転」として紹介してきました。

一方、先進安全技術と上手に付き合うには、正しい運転姿勢も重要です。その点、のりのりたまごさんがご指摘された通りACC走行中の右足位置に関しては、どこが正しい置き場所なのか迷われてしまうドライバーが多いようです。右足の置き場所については、車両の取扱説明書における説明も車種ごとによって異なっており、「ACC走行中はペダルから足を離してださい」という表現に留まるものや、そもそも足の置き場所に対する説明がないものまでまちまちです。

西村は「いずれのペダル操作もすぐに行える位置」をACC走行中の右足位置として推奨しています。“ペダル操作がすぐに行える位置”はドライバーごと、さらには車種ごとに違ってくるものですが、具体的には自身が運転中にスムーズなペダル操作が行えて、体勢に無理がかからずスタンバイできる位置とお考え頂ければ良いでしょう。よって、左右の足をクロスさせていたり、右足をシート座面にのせたりすることは咄嗟のペダル操作ができないため危険です。

読者のACCの疑問に回答「ACCでは、右足をどこに置いたらいいのでしょう?」(イメージ)
ACCは、まだ過渡期?
編集担当

なるほど、ブレーキを構えている必要はなくても、すぐにペダル操作ができるような位置に右足を置いておく。ここがポイントですね。
ところで、「時岡敏夫さん」がとても積極的にコメントをくださっています。 内容を見ると、かなりお詳しい方ですね。自動運転についても、一定の見識をお持ちのようですね。

西村さん

ご自身でも先進安全技術をたくさん体験されているのだな、と想像しました。ACC応援団長である西村としてはうれしい限りです! 普及しつつある先進安全技術のひとつひとつが相互に連携することで、将来的には自律自動運転技術が成立するわけですから、時岡敏夫さんをはじめ、皆さんには注目して頂きたいですね!

編集担当

「時岡敏夫さん」は別の投稿で、「ACCも自動ブレーキも、過渡期で味付けが違います」というようなことを投稿してくださっています。これは、どういう意味なのでしょうか?

西村さん

ACCは「ACC最前線 第4回」で紹介している通り、アクセルとブレーキの各操作による加速度や減速度に規定があります。しかしながら、規定の範囲内であれば各操作の仕方については自動車メーカーごとに設計者の思想が活かされている場合があります。具体的には前走車が車線変更していなくなり自車が設定速度まで加速していく際の加速力の強さや、前走車への追従走行中に割り込み車両を受け入れた場合の減速力の強さなどが挙げられます。また、同じ車種でも先進安全技術のバージョンアップによって、より人の運転に近いようなアクセルやブレーキの各操作が行えるようになってくるなど、時岡敏夫さんご指摘の通り、まさに過渡期であるといえますね。

編集担当

なるほど、時岡敏夫さん、たくさんのコメントをありがとうございました!
さて、西村さん。ちょっと前になりますが、熱い投稿があったの、気づいていますか?
こちらです。

将来の自律自動運転技術につながるのは・・・?

「ACCが快適すぎたので早く友達に自慢したい!
先日、会社の用事でACC搭載車に乗る機会がありました。
隣にはACCベテランのHさんに乗ってもらい、ACC初体験してきました。
最初は普通に運転して、ここから高速道路まで一本道というところで、
記念すべき初ACCスイッチ・・・オン!!!
持て余す右足・・・
『本当に何もしなくても止まるのか?』というACCに対する疑心・・・
『絶対に止まるから!』と言うHさんに対する疑心・・・
そんな不安をよそに、
赤信号で前の車が減速するとそれに合わせて減速、そして停車。
ここでACCへの感動があふれ出ました。

ありがとうACC!!!
発進は少しアクセルを踏むだけで、
前方車両に引っ張られるように勝手に加速。
持て余す右足・・・
そして、高速道路に入ってからはさらに持て余す右足・・・
そうこうしてるうちに目的地到着。
寂しそうな右足をしり目に、充足感に浸る自分。

早く友達にACC自慢をしたい今日この頃です」

(持て余す右足さん 20代男性/東京都)
西村さん

この25年間ほど、日本では先進安全技術を搭載しているクルマを「ASV」(ACC最前線 第1回参照)として育んできました。2020年以降を見据えたこの先は、これまでのASVで培われた先進安全技術が多岐にわたって連携していくことで「高度運転支援技術」へと変貌し、そして将来の自律自動運転技術へとつながっていきます。

こうして皆さんが実際にACCを使われて感じたことは、どんな些細なことでも次の先進安全技術を生み出す際の貴重なご意見になります。皆さんから頂いた声はすべて、自動車メーカーや部品メーカーで開発に従事されておられる方々に西村が責任をもってお伝えしていきますので、これからもドシドシご意見をお寄せくださいね!

いかがでしたか? 読者の皆さんから寄せられたコメントにお答えしていく中で、ACCってどんな技術なのかがより明確になってくればと思っています。
次回もお楽しみに!

公開日 2017年08月30日

西村 直人氏(交通コメンテーター)

西村 直人【交通コメンテーター】

特別編「CACCを試してみた」

1972年東京都生まれ。クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。得意分野はパーソナルモビリティだが、WRカーやF1、2輪界のF1であるMotoGPマシンの試乗もこなす。近年では大型のトラック&バス、トレーラーの公道試乗も行うほか、HVのバス&電車など、物流や環境に関する取材も多数担当。2007年度東京都交通局バスモニター。「JAF Mate」誌では、本誌初の二輪連載企画を4年間担当。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。

  • 日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事(ITS分科会リーダー)
  • (財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員
  • (協)日本イラストレーション(JILLA)協会 監事
  • 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2010年度から)
西村直人のACC最前線

過去の連載はこちら

日々進歩していくACC。ACCの歴史から技術の未来まで、じっくり解説します。 連載期間:2014年9月~2016年3月

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2017/10/16 19:29

買い換えた新車にステレオカメラ式のACCが付いています。先日、高速道路を走行中に天候が悪くなり雨が激しく降ってくると、やがて自動的にACCが止まったようです。ドシャ降りで周りの車との車間が詰まってきて、白線も見にくいので、ぶつからないように運転するのがとても緊張しました。こういうときにACCが使えたらいいのにと思いました。ACCは雨だとほとんど使えないのでしょうか?  

ぱんだるまんさん (30代/女性)神奈川県

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