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HOME >  第22回 読者のACCの疑問に回答<Vol.01> -西村直人の「これからの自動運転、みんなの技術」

西村直人の「これからの自動運転、みんなの技術」

目前に迫る「自動運転」の時代。わが国の政府も2020年までの実用化を掲げています。
ハンドル操作が不要になる? 前方車両の追い越しまで車が自動でやってくれる?
いやいや、実は「自動運転」ってそれだけじゃありません。
自動運転の開発によって培われた技術は、さまざまな分野への転用が期待されています。
自動運転の技術と、その自動運転が変革していく社会を、最新情報を織り交ぜながら、
このコラムでは解説していきます。

第22回 読者のACCの疑問に回答 Vol.01
「運転手の意思と異なる加速の違和感は?」
「トラック後ろの鏡のような反射板に反応?」
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本コラムページには、読者からACCに関する多数のコメントが寄せられています。今回から、その中のこれはというコメントをテーマにとりあげ、当ACCサイトの執筆/監修を行う西村直人が編集担当に解説する形で話が進みます。

運転者の意思とは異なる加速には違和感と不安を感じます(イメージ)
運転手の意思と異なる加速の違和感は?
編集担当

このサイトの読者さんからのコメントで、こんなのがありました。「西村さん質問です。今まで、25年くらいACCがついている車を乗ってきましたが、便利に思って使った記憶がありません。運転者の意思とは異なる加速には違和感と不安を感じます」(ブンさんさん 50代男性/東京都)
25年前にACCはなかったですよね? ブンさんさんのコメント、どういう意味なのでしょうか? 一方で、ブンさんさんのおっしゃる「運転者の意思とは異なる加速に違和感」はなんとなく分かる気もします。この正体は何ですか?

西村さん

お答えします!
編集担当が言うように、今から25年前となると1992年ですからACC搭載車はまだ発売されておらず、自動車メーカーでの研究段階にありました。1995年になると日本の自動車メーカーから前走車に近づいた場合にアクセルペダルを緩める操作のみを行う(=ブレーキ操作は行わない)車間距離制御装置を搭載した車両が発売されています。初期のACCともいえる先進安全技術ですね。

2004年になると、国土交通省が推進する先進安全自動車/Advanced Safety Vehicle(ASV)に定められた車間距離を保つためのブレーキ操作までを自動的に行うACC搭載車が日本の自動車メーカーから発売されました(詳細はACC最前線/第1回)。

ブンさんさんが仰る「運転者の意思とは異なる加速に違和感」というご指摘はなかなか鋭いですね! お感じになられた違和感は、ご自身の運転スタイルと同じタイミングでACCによるアクセルやブレーキの操作が行われないために発生します。これはACCのセンサーである光学式カメラ/ミリ波レーダーなどの「認識能力の問題」、さらにはその認識した情報を理解する「情報処理能力の問題」、また、実際にアクセルやブレーキ操作を行う際に発生する「物理的なタイムラグの問題」など、複数の要因が絡み合って発生する事象です。
現在、この違和感を極力減らすための努力が自動車メーカーやサプライヤーの間で行われていますから、いずれ解消されていくはずです。

運転者の意思とは異なる加速には違和感と不安を感じます(イメージ)
トラック後ろの鏡のような反射板に反応?
編集担当

あと、「トラックの後ろバンパーの下についてる、鏡のような反射板がゆらゆら揺れて反射した光を感知してか、突然ACCが自動ブレーキを動作させる事が何度かあり」(たまのりたまさん 40代女性/愛媛県)というのがありました。こんなことが本当にあり得るんですか?

西村さん

お答えします!
たまのりたまさんが仰る通り、センサーの誤検知が原因のひとつとして考えられますね。前走車を認識するセンサーにはACCの場合、光学式カメラとミリ波レーダーが使われていて、そのどちらか、または両方の方式を使用しています。反射板に影響を及ぼしたと考えられるのは光学式カメラの可能性が高いと思われます。たとえば、デジタルカメラのレンズが強い太陽光を受けると、画面が一時的に白飛びする(部分的に真っ白になる)現象が発生します。これを専門用語で“スミア”と読んでいますが、これがACCの光学式カメラで発生すると、ご指摘の通りACCが反応することが考えられます。

一方、ミリ波レーダーにこうした事象が起きないかといえば、発生する可能性はあります。たとえば、大型トラックのなかには荷台が大きな箱の形状をしていたり、液体燃料などを運ぶためのタンクを積載していたりする車両がありますが、こうした大型トラックが左車線を走行中に、自車が右車線で追い抜きする際、光学式カメラ方式での症状と同じくACCのシステムによる非常に緩いブレーキ操作(一次ブレーキ制御)が入る場合もあります(詳細はACC最前線/第9回)。

ただ、自動車メーカーとしてもこうした事象を掴んでおり、最新のモデルでは「一次ブレーキ制御」の前段階である「一次警報」に留めるようプログラムがバージョンアップされています。

トラックの後ろバンパーの下についてる反射板(イメージ)
いかがでしたか? 読者の皆さんから寄せられたコメントにお答えしていく中で、ACCってどんな技術なのかがより明確になってくればと思っています。
次回もお楽しみに!

公開日 2017年06月23日

西村 直人氏(交通コメンテーター)

西村 直人【交通コメンテーター】

特別編「CACCを試してみた」

1972年東京都生まれ。クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。得意分野はパーソナルモビリティだが、WRカーやF1、2輪界のF1であるMotoGPマシンの試乗もこなす。近年では大型のトラック&バス、トレーラーの公道試乗も行うほか、HVのバス&電車など、物流や環境に関する取材も多数担当。2007年度東京都交通局バスモニター。「JAF Mate」誌では、本誌初の二輪連載企画を4年間担当。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。

  • 日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事(ITS分科会リーダー)
  • (財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員
  • (協)日本イラストレーション(JILLA)協会 監事
  • 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2010年度から)
西村直人のACC最前線

過去の連載はこちら

日々進歩していくACC。ACCの歴史から技術の未来まで、じっくり解説します。 連載期間:2014年9月~2016年3月

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