選ぼう使おうACC-くるま社会の未来を変えるスーパーアイテム。あなたのコメントがクルマの未来を変えるかも!

HOME >  第18回 運転免許制度と自動運転の関係 -西村直人の「これからの自動運転、みんなの技術」

西村直人の「これからの自動運転、みんなの技術」

目前に迫る「自動運転」の時代。わが国の政府も2020年までの実用化を掲げています。
ハンドル操作が不要になる? 前方車両の追い越しまで車が自動でやってくれる?
いやいや、実は「自動運転」ってそれだけじゃありません。
自動運転の開発によって培われた技術は、さまざまな分野への転用が期待されています。
自動運転の技術と、その自動運転が変革していく社会を、最新情報を織り交ぜながら、
このコラムでは解説していきます。

第18回 運転免許制度と自動運転の関係
0

改正道路交通法が平成29(2017)年3月12日に施行されます。今回の改正では、高齢運転者対策と運転免許制度が変更になりました。高齢者対策としては、臨時認知機能検査、臨時高齢者講習が新設され、認知症のおそれがあると判断された場合には医師の診断書の提出などが必要になります。また、更新時の高齢者講習が認知機能検査結果から区分が行われます。一方、運転免許制度の変更では、免許の種類として新たに準中型免許が設けられます。

改正道路交通法の詳細については、※こちら(警察庁「改正道路交通法が施行されます」)でご確認頂くとして、本コラムでは運転免許制度と自動運転の関係について考えてみます。自動運転技術が普及してくると、運転免許制度にもなんらかの変更が必要になるかもしれません。自動運転技術がもたらす高度な運転支援は、ドライバーが行っている運転操作との連携が図れてこそ正しく機能するからです。

たとえば、ACC(第1回を参照)は、アクセル操作とブレーキ操作をシステムが単独でコントロールすることから、運転操作の自動化を示す単位では「自動化レベル1」に相当します。この自動化レベル1にステアリングの操作が可能になる技術が加わると自動化レベル2となります。

このように、システムによる運転支援が追加されるごとに自動化レベルは向上しますが、ドライバーにはシステムが正しく機能しているかを見守る必要があります。また、正しく機能していないとドライバーが判断した場合には、ブレーキペダルやアクセルペダルを踏み足したり、さらにはステアリングの操舵量を追加したりするなど連携が不可欠です。

さらに高度な自動化レベル3ではアクセル/ブレーキ/ステアリングのすべての運転操作をシステムが主体となって行いますが、システムがなんらかの理由で自動走行モードを継続できない場合には、ドライバーが運転操作を引き継がなければなりません。よって、やはりここでもシステムの要求にドライバーが応えるといった連携が大切です。

そうしたことから、現行の教習制度に将来の自動運転技術を想定したカリキュラムとして、私は自動運転の前段にあたる運転支援技術の教習追加を提案します。システムが要求した運転操作にドライバーが応えるという教習項目です。

2014(平成26)年度からスタートした予防安全性能アセスメントの「衝突被害軽減ブレーキ」では、最終的に働く自律自動ブレーキ機能が真っ先に注目されました。「時速何キロで停止することができる」というテスト結果が出されたことから、その数値が高ければ高いほど優秀なシステムだというイメージが先行してしまいました。

しかし実際には、自律自動ブレーキが機能する前に危険を知らせる警報が必ず発せられるため、警報を耳にしたドライバーがブレーキ操作を行うことで衝突被害軽減ブレーキは最大限の効果を発揮します。よって、警報が発せられたら危険な状態が近づいていることをドライバーが認識し、自らブレーキを踏むという連携を教習項目に織り込むことを、私は提案します。また、こうした連携を繰り返していくことで、ドライバーはシステムの特性を徐々に知ることとなり、完全なる自動運転を迎えるまでの予行演習にもつながると考えています。

運転免許制度と自動運転の関係

さらに将来的には、免許制度の上では、MT免許からAT限定免許が派生したように、自動運転限定免許なるものが想定できます。仮に自動化レベル4以上を限定とすれば、返納された高齢者であっても取得できる、そうした議論があってもよいのではないでしょうか。

警察庁「改正道路交通法が施行されます」

公開日 2016年02月10日

西村 直人氏(交通コメンテーター)

西村 直人【交通コメンテーター】

特別編「CACCを試してみた」

1972年東京都生まれ。クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。得意分野はパーソナルモビリティだが、WRカーやF1、2輪界のF1であるMotoGPマシンの試乗もこなす。近年では大型のトラック&バス、トレーラーの公道試乗も行うほか、HVのバス&電車など、物流や環境に関する取材も多数担当。2007年度東京都交通局バスモニター。「JAF Mate」誌では、本誌初の二輪連載企画を4年間担当。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。

  • 日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事(ITS分科会リーダー)
  • (財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員
  • (協)日本イラストレーション(JILLA)協会 監事
  • 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2010年度から)
西村直人のACC最前線

過去の連載はこちら

日々進歩していくACC。ACCの歴史から技術の未来まで、じっくり解説します。 連載期間:2014年9月~2016年3月

自動運転について知ってる人も 知らなかった人も

記事を読んだら感想を聞かせてね!

投稿されたコメントはありません。

連載バックナンバー

コメント投稿

お読みになった感想、ご意見や今後のACCの発展に期待することなど、200文字以内でご記入ください。
ご利用についてはコメント投稿についてをご覧ください。

投稿はページ下の「新着コメント」欄に表示されます。

コメント投稿について

「選ぼう使おうACC」サイト(以下、本サイト)をご利用いただきありがとうございます。
本サイトで送信いただく情報の取り扱いについては下記の利用規約のとおりです。

【利用規約】

事務局連絡窓口:info@jaf-acc.jp

閉じる

コメント投稿

コメントを投稿します。よろしいですか?