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西村直人の「これからの自動運転、みんなの技術」

目前に迫る「自動運転」の時代。わが国の政府も2020年までの実用化を掲げています。
ハンドル操作が不要になる? 前方車両の追い越しまで車が自動でやってくれる?
いやいや、実は「自動運転」ってそれだけじゃありません。
自動運転の開発によって培われた技術は、さまざまな分野への転用が期待されています。
自動運転の技術と、その自動運転が変革していく社会を、最新情報を織り交ぜながら、
このコラムでは解説していきます。

第17回 人に歩み寄る人工知能の姿
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2017年、自動運転技術の開発は新たな段階へと突入します。1月にアメリカ・ネバダ州ラスベガスで世界最大の家電見本市である「CES2017」が開催されました。家電見本市と銘打っているものの、ここ数年、自動車メーカーが自動運転技術を披露することが一般化していて、今回もアメリカ・欧州勢と並び、日本の自動車メーカーからも自動運転技術を搭載した実験車両が出展されました。

自動運転技術にまつわる各社の共通テーマは①人工知能、②通信環境、③HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)の3点でしたが、今年の注目は①の人工知能です。これまで考えられていた利用目的から飛躍して、人の状態や感情を人工知能が理解するという一歩進んだ考え方が示されたのです。

ある自動車メーカーでは、最新の人工知能の開発技術を応用して、人の感情を認識したり、好みをデータとして蓄積したりする、人を理解するための複合技術が提唱されました。ここではドライバーの目の動きや表情や仕草などがデータ化され、さらに車内外におけるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用履歴が組み合わされることで、ドライバーの好みが推測されます。

また別のメーカーでは、独自に開発した人工知能を搭載したEV(電気自動車)の実験車両を披露しています。この車両には、ドライバーの表情や目の向き、さらには声の調子などからドライバーのストレス状況を判断して、道路状況に応じた安全な運転操作のアシストを行います。さらに、ドライバーの生活様式などから好みを学習し、それらの情報を人工知能に集約させることで、状況に応じた車内環境にまつわる選択肢の提案も行います。

いずれの場合もドライバーの好みや感情を人工知能が理解することで、安全で快適な移動と結びつけることが目的です。一方で、こうした取り組みとは別の角度から人工知能と人を結びつける技術が日本の自動車メーカーから提唱されました。

これは自動運転技術を搭載した車両が実用化された社会を見据えたもので、自動運転技術を搭載した車両単独では状況判断が難しい場面、たとえば事故処理による交通規制が行われていて、道路環境が通常とは大きく異なる状況であっても自動走行の継続ができるようにサポートするシステムです。いわゆる管制塔の役割をもったデータセンターと自動運転車両が連携し、人工知能の手助けを行うことで人の円滑な移動を実現することが狙いです。

こうした“人を理解する”という発想が人工知能に加わり、同時に人工知能をサポートする技術の確立が目指されるなど、自動運転技術は多様性をもって開発が進んでいます。将来的には、これらのひとつひとつが実用化され、自動運転社会は徐々に現実のものとして我々に提供されるのです。

ホンダが提唱する自動運転技術を搭載した実験車両「Honda NeuV」 ホンダが提唱する自動運転技術を搭載した実験車両「Honda NeuV」

ホンダが提唱する自動運転技術を搭載した実験車両「Honda NeuV」では、自動走行モードで移動するライドシェア(相乗り)での使用が想定されるなど、自動運転技術と人工知能の融合によって生まれる新しい乗り物の価値を探っている。

公開日 2016年01月31日

西村 直人氏(交通コメンテーター)

西村 直人【交通コメンテーター】

特別編「CACCを試してみた」

1972年東京都生まれ。クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。得意分野はパーソナルモビリティだが、WRカーやF1、2輪界のF1であるMotoGPマシンの試乗もこなす。近年では大型のトラック&バス、トレーラーの公道試乗も行うほか、HVのバス&電車など、物流や環境に関する取材も多数担当。2007年度東京都交通局バスモニター。「JAF Mate」誌では、本誌初の二輪連載企画を4年間担当。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。

  • 日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事(ITS分科会リーダー)
  • (財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員
  • (協)日本イラストレーション(JILLA)協会 監事
  • 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2010年度から)
西村直人のACC最前線

過去の連載はこちら

日々進歩していくACC。ACCの歴史から技術の未来まで、じっくり解説します。 連載期間:2014年9月~2016年3月

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