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西村直人の「これからの自動運転、みんなの技術」

目前に迫る「自動運転」の時代。わが国の政府も2020年までの実用化を掲げています。
ハンドル操作が不要になる? 前方車両の追い越しまで車が自動でやってくれる?
いやいや、実は「自動運転」ってそれだけじゃありません。
自動運転の開発によって培われた技術は、さまざまな分野への転用が期待されています。
自動運転の技術と、その自動運転が変革していく社会を、最新情報を織り交ぜながら、
このコラムでは解説していきます。

第16回 人工知能がドライバーを見守る世界とは?
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人工知能がドライバーを見守る世界とは?‐ドライバー運転集中度センシング技術

急ピッチで進む自動運転技術の開発。さらにここ2、3年は、自動車メーカーのみならず部品メーカーからも独自の自動運転技術を搭載した車両が発表されています。自動運転には自車周囲を認識するためのセンサーや、ステアリングやアクセル、そしてブレーキなどを操作するためのモーターなど、車両を制御する技術の構築が重要です。また、こうした制御を行う技術が進化することで、ベテランドライバーが運転しているかのような滑らかな運転操作が期待できます。

しかし、我々は「ボタンひとつで目的地へ向かって走ってくれる」といった自動運転の世界をすぐに手に入れることはできません。将来的には、ドライバーを介さずとも安全な走行が行える完全自動運転の姿が見えてくるかもしれませんが、その実現に不可欠な通信技術(第12回)やダイナミックマップ(第15回)などが確立されるまでは“人と機械の協調運転”がそれに代る世界として提供されます。

現在、自動運転技術を開発する多くの国と地域ではSAEインターナショナル(Society of Automotive Engineers International)で定められた自動化レベル(レベル0~5の6段階で5が最上位)を採用しています。このうち、条件付き運転自動化と称される「自動化レベル3」では、交通環境の急激な変化によって自動運転が継続できない場合、ドライバーが運転操作を引き継ぎ、これまで同様、手動で運転を行うことを前提に開発が進められています。つまり、ドライバーには乗車中、常に責任をもって自動運転を監視して、緊急時などいざというときに運転操作を自動運転システムから引き継げるようスタンバイした状態を保っていくことが求められているのです。

そこであるメーカーでは自動運転中のドライバー状態をモニタリングする「ドライバー運転集中度センシング技術」を開発しました。この技術は、まずドライバーが脇見や居眠り、さらには体調の急変などを起こした場合、その危険度合いを人工知能の時系列ディープラーニングと呼ばれる手法を用いて分類します。そしてその分類に応じて「自動運転から手動運転への引き継ぎ」や、「ドライバーへの警告」を行い、いよいよドライバーが運転操作を行えない危険な状態にある場合には、「自動的に停車させる」など車両制御の指令を自動運転システムに出すことで安全な自動運転社会の構築を目指しています。

自動運転から手動運転への引き継ぎ可否はドライバーの状態によって大きく左右されます。よって、人が機械を理解するとともに、機械も同時に人を知るという考え方がとても重要になってくるのです。

人工知能がドライバーを見守る世界とは?‐自動運転中のドライバーがスマートフォンを足もとに落としてしまった状況

ドライバー運転集中度センシング技術では、車内に設置したカメラでドライバーをモニタリングしています。画像は自動運転中のドライバーがスマートフォンを足もとに落としてしまった状況です。この状態が数秒間続くと、自動運転の監視がおそろかになっていることを知らせる警報ブザーが作動します。画像右下はドライバー運転集中度センシング技術のシステム全体です。手に収まる小さな筐体にドライバーモニタリング用のカメラも内蔵されています。

公開日 2016年01月20日

西村 直人氏(交通コメンテーター)

西村 直人【交通コメンテーター】

特別編「CACCを試してみた」

1972年東京都生まれ。クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。得意分野はパーソナルモビリティだが、WRカーやF1、2輪界のF1であるMotoGPマシンの試乗もこなす。近年では大型のトラック&バス、トレーラーの公道試乗も行うほか、HVのバス&電車など、物流や環境に関する取材も多数担当。2007年度東京都交通局バスモニター。「JAF Mate」誌では、本誌初の二輪連載企画を4年間担当。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。

  • 日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事(ITS分科会リーダー)
  • (財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員
  • (協)日本イラストレーション(JILLA)協会 監事
  • 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2010年度から)
西村直人のACC最前線

過去の連載はこちら

日々進歩していくACC。ACCの歴史から技術の未来まで、じっくり解説します。 連載期間:2014年9月~2016年3月

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