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HOME >  第12回 ビッグデータがもたらす“つながる社会”とは? -西村直人の「これからの自動運転、みんなの技術」

西村直人の「これからの自動運転、みんなの技術」

目前に迫る「自動運転」の時代。わが国の政府も2020年までの実用化を掲げています。
ハンドル操作が不要になる? 前方車両の追い越しまで車が自動でやってくれる?
いやいや、実は「自動運転」ってそれだけじゃありません。
自動運転の開発によって培われた技術は、さまざまな分野への転用が期待されています。
自動運転の技術と、その自動運転が変革していく社会を、最新情報を織り交ぜながら、
このコラムでは解説していきます。

第12回 ビッグデータがもたらす
“つながる社会”とは?
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今回はちょっと未来のお話です。運転支援技術の集大成とも言える自律型の自動運転車両は「IoT」によってさらに便利に、そして使いやすくなるのではないか……、そんな構想が世界中の自動車メーカーの間で思い描かれています。IoTとは「物のインターネット化」と呼ばれるひとつの概念ですが、たとえば、クルマ社会において人とサービスの関係をより密接にすることもIoTのひとつであると考えられています。

これまでもさまざまな通信技術が開発され、多くの車両に搭載されてきました。すでに普及しているカーナビゲーションシステムはGPS情報を取得する一方通行の通信技術ですが、車両同士が通信を行う「車々間通信」や、信号機など道路施設と通信を行う「路車間通信」は相互通信を行う技術として実用化(ACC最前線 特別編「CACCを試してみた」)されています。

来るべき自動運転社会に向けて、こうした通信技術をさらに高度化することが検討されています。現在、トヨタ自動車の一部車両から発せられている位置情報や速度情報、さらには車載のセンサー情報などは「トヨタスマートセンター」と呼ばれるデータセンターに送られ蓄積されています。そしてこの蓄積された情報(データ)は渋滞回避のルート検索に役立つ「交通情報サービス」として発信されたり、交通事故が発生した際に緊急車両へ通報を行う「緊急通報サービス」として活用されたりしています。これらのデータは車両ごとに発信されることから、その集合体は一般的に「ビッグデータ」と呼ばれています。

将来、このビッグデータは「ダイナミックマップ」と呼ばれる自律型の自動運転車両を走行させるにあたって不可欠になる電子地図の運用にも活用されます。また、車両が故障の予兆を見せた際には自動的に販売店などに診断データを送信するとともに、ドライバーにはカーナビゲーション画面を通じて販売店で修理を行うための入庫を促すメッセージが表示されるなど新しいサービスへの転用も予定されているほか、蓄積された車両の運転挙動を数値化し、丁寧な運転を継続することで保険料金を安価に設定するなどのサービスも検討されています。

海外では、こうした高度な通信技術を「ライドシェア」と呼ばれる自家用車を使った配車サービス(例:UBER)での電子決済システムに用いることの検討や、1台の車両を複数の利用者でシェアする「カーシェアリング」において、車両の電子キーとして個人のスマートフォンを用いる「スマートキーボックス」などへの活用も考えられています。このように既存のクルマたちが発するビッグデータと高度な通信技術によって、安心で安全なクルマ社会の実現と、自律型の自動運転車両との共栄が見えてくるのです。

ビッグデータがもたらす“つながる社会”とは?

既存の車両や自律型の自律自動運転車両に搭載される専用通信端末「DCM」。トヨタではそれらが発するビッグデータを「トヨタスマートセンター」に集約して一元管理。そして将来、このビッグデータを「モビリティサービス・プラットフォーム」で共有し、ライドシェアや保険会社などとの新サービスに活かす。

公開日 2016年11月15日

西村 直人氏(交通コメンテーター)

西村 直人【交通コメンテーター】

特別編「CACCを試してみた」

1972年東京都生まれ。クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。得意分野はパーソナルモビリティだが、WRカーやF1、2輪界のF1であるMotoGPマシンの試乗もこなす。近年では大型のトラック&バス、トレーラーの公道試乗も行うほか、HVのバス&電車など、物流や環境に関する取材も多数担当。2007年度東京都交通局バスモニター。「JAF Mate」誌では、本誌初の二輪連載企画を4年間担当。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。

  • 日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事(ITS分科会リーダー)
  • (財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員
  • (協)日本イラストレーション(JILLA)協会 監事
  • 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2010年度から)
西村直人のACC最前線

過去の連載はこちら

日々進歩していくACC。ACCの歴史から技術の未来まで、じっくり解説します。 連載期間:2014年9月~2016年3月

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ビッグデータがもたらす“つながる社会”とは?

既存の車両や自律型の自律自動運転車両に搭載される専用通信端末「DCM」。トヨタではそれらが発するビッグデータを「トヨタスマートセンター」に集約して一元管理。そして将来、このビッグデータを「モビリティサービス・プラットフォーム」で共有し、ライドシェアや保険会社などとの新サービスに活かす。

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