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西村直人の「これからの自動運転、みんなの技術」

目前に迫る「自動運転」の時代。わが国の政府も2020年までの実用化を掲げています。
ハンドル操作が不要になる? 前方車両の追い越しまで車が自動でやってくれる?
いやいや、実は「自動運転」ってそれだけじゃありません。
自動運転の開発によって培われた技術は、さまざまな分野への転用が期待されています。
自動運転の技術と、その自動運転が変革していく社会を、最新情報を織り交ぜながら、
このコラムでは解説していきます。

第3回 眼を大切に!
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すでに実用化されている各種のドライバーサポート技術が昇華され、いずれ一体化してくことで「自律型の自動運転」というひとつの運転スタイルが生まれます。つまり、自律自動運転は単体技術の集合体で成り立つわけですが、それらを原点まで探っていくと、いずれも「センサー」に行き着きます。

センサーとは人間で言うところの“眼”にあたります。そして、その眼から得た情報を車載のCPU(Central Processing Unit/中央処理装置)で解析することで、たとえば障害物への接近や、他車との車間距離が詰まってきたことが認識され、危険度合いに応じてドライバーには回避動作をとるよう促します。しかし、この眼がなんらかの理由で遮られてしまうと、先進安全技術といえども正常に機能することができなくなるのです。

先進安全技術のひとつに通称「バックビューカメラ」があります。バックビューカメラは、車体後部に取り付けられた光学式カメラがとらえた映像を、車内にあるカーナビゲーションの液晶モニターに表示させることで後退時の安全性を高める装備です。今でこそ約35%という高い普及率※1を示していますが、こうした技術が導入された25年ほど前は、光学式カメラの画素数不足から被写体の輪郭が不鮮明なものや、液晶モニターの解像度不足、さらには小さなモニターサイズが影響を及ぼし、被写体をはっきりと映し出すことができませんでした。

現在、普及しているバックビューカメラでは、画素数や解像度の不足が解消され、さらに周囲が暗くなる夜間や地下駐車場などでもはっきりと映し出すことができるようになりました。また、画角といってレンズが映し出す角度も広くなり、人間の水平方向の視野角度とほぼ同じ約180度にわたる視野角度をもつカメラも登場しています。液晶モニターも大型化され、縦長に配置するなどの工夫も行われています。また、カメラが映し出せる範囲内で移動するもの、たとえば人や車両の移動を検知すると、それをモニター内で強調するように枠で囲み警報ブザーでその存在を知らせる先進安全技術も登場しています。

しかし、センサーであり眼であるカメラが遮られてしまうと正しく映し出すことができません。バックビューカメラの場合、雨天時にカメラのレンズに水滴が付いてしまい、その水滴が映り込むことで後方確認が行いづらくなることがあります。そうした際には、カメラを指でサッとなぞってください。雨が降るなか短時間でも車外に出るのはおっくうですが、せっかくこうした先進安全技術を装備しているにもかかわらず、障害物と接触してしまっては本末転倒です。同様に、悪路を走行した際には土埃を取り除いてください。

最先端のものばかりを追いかけていくと、時に足もとにある大切な情報を見失ってしまうことがあります。それは、先進安全技術の世界でも同じです。たとえば眼鏡であればレンズを布でふくことで水滴を除去できますが、バックビューカメラにはワイパーがありません。よって、人との協調が大切になってくるのです。

第3回 眼を大切に!-水滴が付いた状態のバックビューカメラの液晶画面(左)と、カメラを指でなぞった後の液晶画面(右)との比較画像

水滴が付いた状態のバックビューカメラの液晶画面(左)と、カメラを指でなぞった後の液晶画面(右)との比較画像(※液晶画面を撮影しているのでモアレが発生しています)。

第3回 眼を大切に!-水滴のついたバックビューカメラ

これが水滴のついたバックビューカメラ(外観)

※1国土交通省「ASV技術普及状況調査 平成26年」から抜粋

※2http://www.nissan-global.com/JP/TECHNOLOGY/OVERVIEW/bsw.html

公開日 2016年 6月28日

西村 直人氏(交通コメンテーター)

西村 直人【交通コメンテーター】

特別編「CACCを試してみた」

1972年東京都生まれ。クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。得意分野はパーソナルモビリティだが、WRカーやF1、2輪界のF1であるMotoGPマシンの試乗もこなす。近年では大型のトラック&バス、トレーラーの公道試乗も行うほか、HVのバス&電車など、物流や環境に関する取材も多数担当。2007年度東京都交通局バスモニター。「JAF Mate」誌では、本誌初の二輪連載企画を4年間担当。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。

  • 日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事(ITS分科会リーダー)
  • (財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員
  • (協)日本イラストレーション(JILLA)協会 監事
  • 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2010年度から)
西村直人のACC最前線

過去の連載はこちら

日々進歩していくACC。ACCの歴史から技術の未来まで、じっくり解説します。 連載期間:2014年9月~2016年3月

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